ティーチングとコーチングの違い

ティーチングとコーチングの違い


ティーチングは知識や答えを「教える」こと、
コーチングは相手の中にある答えを「引き出す」ことです。
ティーチングは講師から生徒へ、上司から部下へなど、上下関係がある中、目上の立場からスキルやノウハウなどを教えこみ記録をとらせたり覚えさせたりなど指示をします。
コーチングは相手と対等な関係を持ち相手の中にある答えをコーチの質問によって導き出し、その後の行動も相手が決め、自発的な行動を促します。

ティーチングとは


ティーチングは
・上司と部下、教師と生徒のような上下関係
・知識やスキルを教える、習う
・習う側は受け身
・一方通行になりがち
・専門的な知識や物事を習う初期段階に有効である

ティーチングは学校の先生と生徒や、新入社員と上司のように目上の立場から相手が知らない知識に対して教え、習う側はそれを受けとり学習します。

どの場面でも相手が初めて経験することや知らないことに対してはティーチングが必要になるでしょう。

学校での教師と生徒の授業や、入ってきたばかりのアルバイトへの研修などがこれにあたります。

コーチングとは


コーチングは
・相手と対等な関係性
・コーチからの質問に自ら考えて答えを出す
・会話は両方向から行う
・自身で目標に向けての行動案や解決法を出していくので自主性が育まれる

コーチングは現在の関係性が上下関係であってもコーチングを行う際は「対等」に話します。

相手の中にある答えを質問によって、目標設定、現状の把握、解決・達成への方法など導き出します。

自主性を持ち積極的に行動してほしい社員に対して、親子で話すとき、目標達成したいクライアントとの対話に用いられます。

ティーチングとコーチングの使い分け

上司と部下のティーチングとコーチング


上司と部下の場合、業務に関する知識やノウハウは上司から部下へのティーチングが必要になります。
どちらかというと上司から部下へは「教える」ものだ!と認識している方が多いのではないでしょうか。

もちろん部下が知らないことに関してはティーチングを行いますが、部下自身が個人のノルマや課題を達成するためのモチベーション持続や行動計画についてはコーチングを取り入れることができます。

部下自身が自発的に課題に対して取り組み、意欲的に行動してくれると成果が上がりますよね。

(例)
<ティーチングで行うこと>
・仕事の業務内容
・部下がまだ経験したことのない仕事
・部下と接点のないお客様の引き継ぎ
など
<コーチングで行うこと>
・課題の確認
・課題達成に必要なことは何か
・期日までの行動案とスケジュールの決定
・5W1H:いつ、どこで、誰が、何を行うのか
・モチベーションの持続
・部下の本音を聞くこと
など

会話例は
リンク:上司と部下のコーチング会話例 をご参照ください。

習い事の講師と生徒のティーチングとコーチング


習い事の講師と生徒では授業のほとんどがティーチングになるかと思いますが、生徒のやる気を引き出し持続させるにはコーチングはとても使えます。

ピアノの先生はピアノの弾き方、リズムトレーニングなどの基礎など、知識に関してティーチングを行いますが、それだけだと生徒は受け身で「言われたことをやる」だけになってしまい、習った内容も記憶に残りにくくなってしまいます。

レッスンの最初と最後にやる気を引き出すため、コーチングを用いて生徒と会話してみましょう。

(例)
<ティーチングで行うこと>
・習い事のスキルや知識
・自宅での練習方法
・専門用語
など
<コーチングで行うこと>
・習い事での目標設定
・習い事で得たいこと、動機の確認
・今日のレッスンでの目標
・次回のレッスンまでの自宅練習の計画
・やる気を継続するための質問
など

会話例は
リンク:習い事の講師と生徒のコーチング会話例 をご参照ください。

親子のティーチングとコーチング


家庭の中で、常識や良いこと悪いことを親御さんが教えてあげることは子供が幼い頃からの習慣となるかと思いますが、親子のコミュニケーションではコーチングを用いるとさらに良い関係性が保てます。

人はみんな「やりなさい」と人から言われたことより、自分で「やりたい」と思ったことの方が強く記憶にも残りますし、行動力が上がります。
また、子供が自ら考え行動することで、子供の可能性をさらに引き上げることができます。

親子のコミュニケーションにコーチングを取り入れ、子供自身が夢や目標を見つけ、保護者の方が子供の目標の達成を後押しできる素敵な親子関係を目指しましょう。

(例)
<ティーチングで行うこと>
・常識や良いこと悪いことの識別
・服の着方、ご飯の食べ方、トイレの行き方など生きていくために必要なこと
・言葉や動作
など

<コーチングで行うこと>
・目標を見つける
・考えて行動する癖付け
・目標に対しての計画立て
・物事に取り組むときの順序
・勉強や習い事へのモチベーションアップ
など

会話例は
リンク:親子のコーチング会話例 をご参照ください。

様々な場面でティーチングとコーチングを使い分け、活用してみましょう。
どんな相手ともコミュニケーションをとり、良い関係性を築いていくことができるようになるはずです。

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